厳しいバイトもいい社会勉強です

夏がくるたびに思い出すアルバイト体験があります。大学生の頃なので今から20年ほど前のことになります。
大学に入って初めての前期試験が終わり「さぁー夏休みだぁ~」と開放的な気分になったはいいものの手元にはわずかな
お金しか無かったため理想の夏休みを早々に諦め、バイト漬けのトホホな日々を送ることを早々に決め込みました。
バイトの求人広告を見るのも初めてでした。「夏の短期アルバイト大募集!」といった記事がズラッと並んでいるのですが
どれも時給の安いものばかり。このままでは寂しい夏休みだなぁと思いながら求人誌を何部か読みあさっているうちに
「うぉっ、これすげー」思わず声を上げるほどの高い時給の仕事を見つけました。1,000円を少し超えるくらいのアルバイトで
朝から夕方まで8時間の拘束でした。週6日の仕事でしたので、一ヶ月頑張ればギンギラの太陽のもとでハッピーな夏休みをエン
ジョイできるぞと考え、すぐに面接の予約を入れ、即採用されました。
仕事はトラックの荷降ろしです。求人広告と面接時の簡単な説明しかなく、バイトの経験がなかった私には荷降ろしがどれほどの
仕事か想像もつきません。ゲームばかりで体を動かすこともほとんどしたことがありませんでした。そんな私が荷降ろしの
バイトです。
翌週から働き始めて本当に死にそうでした。夏場の暑さに加えて、トラックのコンテナの中はサウナのように蒸し暑く、降ろす商品が
死ぬほど重たいものばかりでした。テレビやテレビ台、エアコン本体に室外機、自転車に食器棚、ホームセンターだったので重たいものは
何でもありという感じでした。一日の作業が終わると体はへろへろになり、翌日は筋肉痛で起き上がるのがやっとというほどでした。
そうした地獄の日々も一ヶ月で終わり、無事バイト生活から解放されました。
翌月にはバイト代を手にすることが出来ました。大学生にとっては大きな金額でしたが、費やしたエネルギーと失った時間を考えると何だか
虚しさを憶えました。「なんだか割に合わねーな」と思った私は、それ以後、あまりに高い時給のバイトを見つけると、「何かウラがある」
と慎重になりました。やりたがる人が少ないから時給を高く設定するんだという、経営者側の視点を身につけたのもこの頃でした。
大変厳しい日々でしたが、今思うといい社会勉強だと思います。